ようこそ。このページでは中央競馬の年度表彰制度であるJRA賞について
- どんな賞が存在するのか
- 受賞傾向
を中心に調べてみました。JRA賞の中でもっとも注目されるのは年度代表馬ですが、必ずしも最多得票の馬が選出されるわけではないのは知っていますか?
JRA賞には大きく3つの部門があります。
- 競走馬
- 騎手
- 調教師
まずは競走馬部門から見ていきます。
競走馬部門
概要を簡単に。
- 1月に投票を行う
- 投票するのは、新聞・放送の競馬担当記者
- 各部門の受賞馬を決定後に、年度代表馬を
- 対象は、中央競馬所属に限らず、地方馬、海外馬も
2017年度は、290名の記者が投票をしています。競馬新聞の記者がやはり目立ち、最大勢力はサンケイスポーツで26名です。報知新聞、日経ラジオ、NHK、競馬ブックなどよく聞く名前が並びます。記者名も出ているので、とんでも投票は大概特定されます。
選出のルールですが、
- 最多得票 かつ 全参加者の1/3以上の得票数:自動的に受賞
- 1/3以上の得票数に満たない もしくは 1位馬が同数:審査委員会の審議で決定
最優秀2歳牡馬
1991年に阪神3歳ステークス(現・阪神ジュベナイルフィリーズ)が2歳牝馬限定線になって以降は、朝日杯フューチュリティステークスの勝ち馬が受賞している。2017年にホープフルSがG1に昇格し、今後の受賞争いに注目したい。
1954年から1990年までの受賞馬は、朝日杯3歳Sの勝ち馬が24頭、阪神3歳Sの勝ち馬が12頭。それぞれ関東・関西の3歳(現・2歳)チャンピオン決定戦として行われていた。関東馬の力が上と見られていたことが伺われる。
最優秀2歳牝馬
2歳牝馬G1を制した馬に与えられる賞。1991年に阪神3歳牝馬S(現・阪神ジュベナイルフィリーズ)が創設されて以降、例外はない。
最優秀3歳牡馬
最優秀3歳牝馬
最優秀4歳以上牡馬
最優秀4歳以上牝馬
最優秀短距離馬
1992年までは最優秀スプリンターの名称だった。JRA用語辞典のスプリンターの項目には
スピードを身上とし、短距離レースの得意な馬のこと。ふつう1600メートル未満の距離に強い馬を呼ぶ。
とあるので、1600m未満のレースが対象であったといえよう。2008年から選考規定を「短距離の競走における最優秀馬」から「1600メートル以下の競走における最優秀馬」に変更しマイル戦も含まれるようになった。
ところが実際に歴代の受賞馬を見るとスプリントG1の勝ち鞍もない馬もいるので、1600m以下という解釈でいいと思う。実態に合わせて選考基準を変えたのだろう。
最優秀ダートホース
地方交流競走を含め、ひろくダート競争で良績を残した馬が表彰される。2002年のゴールドアリュール、2003年のアドマイヤドンは、中央のG1を未勝利で受賞。
最優秀障害馬
年度代表馬
各部門の選出馬から選出される。
騎手部門
騎手大賞
最多勝利騎手
最高勝率騎手
最多賞金獲得騎手
最多勝利障害騎手(障害競走10勝以上が対象)
最多勝利新人騎手(年間30勝以上が対象)
MVJ
調教師部門
中央競馬の年度表彰の歴史
中央競馬の年間表彰がまったのは1954年。啓衆賞(けいしゅうしょう)といい、啓衆社が主催していた。啓衆社は現在の株式会社ケイシュウであり、その予想紙ケイシュウNEWSは地方競馬・南関東の予想を行っている。1970-90年頃に「競馬の神様」こと大川慶次郎を看板予想家として中央競馬版も発行していたことをご記憶の方もいるだろう。
1972年からはJRAの機関紙である優駿が主催となり、名称も優駿賞となる。1987年からJRAが主催となり、現在のJRA賞となっている。