クロフネ(Kurofune)の種牡馬情報です。
クロフネについて
歴代ダート最強馬。良馬場ダートマイル1.33.3の時計は不滅
外国産馬への出走制限が解除されていく時期で、ダービーは開放元年。外国産馬の初のダービー制覇を願い、芦毛ながらクロフネと命名された。この世代はアグネスタキオンが三冠確実といわれ、ジャングルポケットとクロフネが2番手グループと位置付けられていた。皐月賞は解放前年で、NHKマイルCの勝利をステップにダービーへと駒を進める。ダービーには故障離脱した皐月賞馬アグネスタキオンの姿はなく、ジャングルポケットと一騎打ちムード。しかし、直線で伸びあぐね5着に夢破れた。
秋、目標とした天皇賞は外国産馬の出走枠に弾き出される。ここで陣営は矛先を変え、ダートの重賞武蔵野Sへ出走を決める。3角から進出して先頭に立つと、直線では他馬を突き放す一方的な展開。2着に9馬身差、ダートの良馬場で芝並みの時計をたたき出す。次戦のジャパンカップダートでも同様のレースぶりで、レコード7馬身差で圧勝した。
規格外の芦毛の怪物は世界を相手に戦うことを求められたが、その後に屈腱炎を発症に無念の引退となった。
略歴
- 1998年 アメリカ産
- 2002年 種牡馬として供用開始
- 2021年1月17日(23歳)没
- 2020年 種牡馬引退
主な競争成績
10戦6勝
- ジャパンカップダート、NHKマイルC、毎日杯(G3)
- ラジオたんぱ杯3歳S、神戸新聞杯
種付け料の推移と種付け頭数
ダート血統ながら芝ダート双方でG1を制した。産駒の勝ち鞍はダートに偏る。ただし大物産駒は芝の短距離を得意とし、7頭のG1馬を送り出した。意外なことにダートの中央重賞馬はマイネルクロップとテイエムジンソクのわずかに2頭だけ。産駒の傾向がわかってからは、種付け料は200-300万円で安定した。
年度 | 種付け 頭数 |
産駒数 | 種付け料(条件) | サイアー ランキング |
---|---|---|---|---|
2019年 | – | 38頭 | Private | 12位 |
2018年 | 103頭 | – | 200万円(受胎確認後、FR特約なし、 不出生時全額返還) |
9位 |
2017年 | 66頭 | 101頭 | 200万円(受胎確認後、FR特約なし) | 7位 |
2016年 | 157頭 | 105頭 | 200万円(受胎確認後、FR特約なし) | 7位 |
2015年 | 180頭 | 91頭 | 200万円(受胎確認後) | 9位 |
2014年 | 140頭 | 139頭 | 300万円(受胎確認後) | 11位 |
2013年 | 216頭 | 127頭 | 300万円(受胎確認後) | 10位 |
2012年 | 203頭 | 138頭 | 300万円(受胎確認後) | 5位 |
2011年 | 200頭 | 135頭 | 300万円(受胎確認後) | 5位 |
2010年 | 209頭 | 137頭 | 300万円(受胎確認後) | 4位 |
2009年 | 212頭 | 130頭 | 300万円(受胎確認後) | 5位 |
2008年 | 211頭 | 102頭 | 300万円(受胎確認後) | 4位 |
2007年 | 159頭 | 161頭 | 400万円(受胎確認後) | 11位 |
2006年 | 246頭 | 114頭 | 600万円(受胎確認後) | 20位 |
2005年 | 179頭 | 112頭 | 400万円(受胎確認後) | 60位 |
2004年 | 161頭 | 139頭 | 500万円(不受胎時返還) | – |
2003年 | 201頭 | 86頭 | 500万円(不受胎時返還) | – |
2002年 | 152頭 | – | Private | – |
セレクトセールの主な落札馬
落札額 | 母名 + 生年 | 登録名 | メモ |
---|---|---|---|
3億円 | マイケイティーズ の2007 |
アドマイヤハーレ | 半兄アドマイヤムーン 2戦1勝 |
1億 4000万円 |
フサイチエアデール の2006 |
サイオン | 全兄フサイチリシャール 準OP勝ち |
1億 3500万円 |
ロゼダンジュ の2008 |
クロドレコー | 7戦未勝利 |
1億 3500万円 |
フサイチエアデール の2007 |
スクーデリアピサ | 全兄フサイチリシャール 中央6戦未勝利 |
1億円 | ディナシー の2015 |
ピラータ | 4戦未勝利 |
1億円 | リアリーハッピー の2004 |
未出走 | |
9900万円 | フサイチエアデール の2003 |
フサイチリシャール | 朝日杯FS |
2500万円 | スプリングチケット の2007 |
カレンチャン | スプリンターズS,高松宮記念 |
主取 | タイキクラリティ の2012 |
クラリティスカイ | 主取1800万円 NHKマイルC |
セレクトセール累計額
落札総額 | 落札頭数 | 平均落札額 | 落札率 |
---|---|---|---|
63億 4860万円 |
215 | 2952万円 | 76.7 % |
セレクトセール累計額(母父)
落札総額 | 落札頭数 | 平均落札額 | 落札率 |
---|---|---|---|
50億 5080万円 |
122 | 4140万円 | 89.0 % |
種牡馬 評価
※中央競馬の平地競走のみを集計
勝馬率 | 41.7 % | |
---|---|---|
重賞馬 | 22 頭 | |
重賞数 | 44 勝 | |
重賞馬率 | 1.4 % |
G1レーティング ランキング
JRA発表のG1レーティング上位馬(002年以降)。牝馬は+4して順位付け。
Rating | 馬名 | レース名 | 開催年 |
---|---|---|---|
116 | ソダシ | ヴィクトリアマイル | 2022 |
114 | アエロリット | 天皇賞秋③ | 2019 |
114 | スリープレスナイト | スプリンターズS | 2008 |
113 | カレンチャン | スプリンターズS | 2011 |
112 | ママコチャ | スプリンターズS | 2023 |
116 | テイエムジンソク | チャンピオンズC② | 2017 |
112 | ホエールキャプチャ | ヴィクトリアマイル | 2012 |
114 | クラリティスカイ | NHKマイルC | 2015 |
109 | ビーチサンバ | 阪神ジュベナイルF③ | 2018 |
112 | インパルスヒーロー | NHKマイルC② | 2013 |
代表産駒(子供)
2019年産
- ママコチャ(スプリンターズS)
2018年産
- ソダシ(桜花賞,ヴィクトリアM,阪神JF)
- マリアエレーナ(小倉記念-G3)
2016年産
- エメラルファイト(スプリングS-G2)
2015年産
- パクスアメリカーナ(京都金杯-G3)
2014年産
- アエロリット(NHKマイルC)
- ジューヌエコール(デイリー杯2歳S-G2)
2012年産
- クラリティスカイ(NHKマイルC)
- ホワイトフーガ(JBCレディスクラシック2回-地)
- テイエムジンソク(東海S-G2,チャンピオンズC2着)
2010年産
- マイネルクロップ(マーチS-G3)
- インパルスヒーロー(ファルコンS-G3,NHKマイルC2着)
- クロフネサプライズ(チューリップ賞-G3,阪神JF2着)
- ストークアンドレイ(函館2歳S-G3)
2009年産
- アースソニック(京阪杯-G3)
2008年産
- ホエールキャプチャ(ヴィクトリアM,桜花賞2着)
- マルモセーラ(ファンタジーS-G3)
2007年産
- カレンチャン(スプリンターズS,高松宮記念)
- セイコーライコウ(アイビスSD-G3)
2005年産
- オディール(ファンタージ―S-G3)
- ユキチャン(関東オークス-地G2)
- ブラボーデイジー(福島牝馬S-G3,ヴィクトリアM2着)
2004年産
- スリープレスナイト(スプリンターズS,高松宮記念2着)
2003年産
- フサイチリシャール(朝日杯FS)
BMS(母父)の代表産駒
2019年産
- スタニングローズ(秋華賞,エリザベス女王杯)
父キングカメハメハ - プラダリア(青葉賞-G2)
父ディープインパクト - ガイアフォース(セントライト記念-G2,フェブラリーS2着)
父キタサンブラック - ジュンブロッサム(富士S-G2)
父ワールドエース
2018年産
- ブレークアップ(アルゼンチン共和国杯-G2)
父ノヴェリスト - スルーセブンシーズ(中山牝馬S-G3,宝塚記念2着)
父ドリームジャーニー
2017年産
- レイパパレ(大阪杯)
父ディープインパクト - ヴェラアズール(ジャパンC)
父エイシンフラッシュ - モズナガレボシ(小倉記念-G3)
父グランプリボス
2016年産
- クロノジェネシス(有馬記念,宝塚記念2回,秋華賞)
父バゴ - ハヤヤッコ(アルゼンチン共和国杯-G2)
父キングカメハメハ - リオンリオン(青葉賞-G2)
父ルーラーシップ - パッシングスルー(紫苑S-G3)
父ルーラーシップ - ゲンパチルシファー(プロキオンS-G3)
父トゥザグローリー - ハヤブサナンデクン(マーチS-G3)
父ゴールドアリュール
2015年産
- ノームコア(香港C,ヴィクトリアM)
父ハービンジャー
2014年産
- カワキタエンカ(中山牝馬S-G3)
父ディープインパクト - ベストアクター(阪急杯-G3)
父ディープインパクト - アドマイヤミヤビ(クイーンC-G3)
父ハーツクライ
2012年産
- シャイニングレイ(ホープフルS-G2)
父ディープインパクト
2011年産
- ステファノス(富士S-G3,天皇賞秋2着)
父ディープインパクト - メドウラーク(七夕賞-G3)
父タニノギムレット
血統(牝系・サイアーライン)
コンスタントに産駒は活躍しているが、牡馬に大物と呼べる存在はなくサイアーラインの継続は断念。フレンチデピュティ系はサンデーサイレンス系との相性がよいこともあり、母父として目覚ましい結果を残している。ただ、ここでもG1馬は牝馬ばかり。
母父クラシックゴーゴーはフェアウェル系のアメリカ馬。半妹の産駒にタイトスポット(アーリントンミリオン)がいる。重賞での連対経験はあるが、勝利はない。産駒成績もさっぱりな凡庸馬。
血統表
牝系図(fn.2-r)
|ブルーアヴェニュー
||クロフネ(ジャパンCダート,NHKマイルC)
||ミスパスカリ
|||マウントロブソン(スプリングS-G2)
|||ミヤマザクラ(クイーンC-G3)
サイアーライン
|Vice Regent 1967 米
||Deputy Minister 1979 米
|||フレンチデピュティ 1992 米
||||クロフネ 1998
|Lyphard 1969 仏
||ダンシングブレーヴ 1983 英
|||ホワイトマズル 1990 英
|||キングヘイロー 1995
|ノーザンテースト 1971 仏
|トライマイベスト 1975 愛
||ラストタイクーン 1983 仏
|||Marju 1988 英
|Danzig 1977 米
||デインヒル 1986 英
|||Dansili 1996 仏
||||ハービンジャー 2006 英
||War Front 2002 米
|Nureyev 1977 仏
|Storm Bird 1978 愛
||Storm Cat 1983 米
|||ヘネシー 1993 米
||||ヨハネスブルグ 1999 愛
||||ヘニーヒューズ 2003 米
|||Tale of the Cat 1994 米
||||Gio Ponti 2005 米
|||||ドレフォン 2013 米
|||Giant’s Causeway 1997 愛
|Sadler’s Wells 1981 愛
||オペラハウス 1988 英
||El Prado 1989 愛
|||Medaglia d’Oro 1999 米
||Galileo 1998 愛
|||Frankel 2008 英
||||グレナディアガーズ 2018
|Fairy King 1982 愛